米国のメディケア加入者が翌年の保険を選ぶ時期を迎え、一部の民間運営プランによる歯科給付の縮小や地域からの撤退が、選択を左右する要素として浮上しています。

AP通信(The Associated Press)は、10月15日に始まったメディケア(Medicare)の年に一度の保険選択期間を報じ、一部プランの保障が縮小する可能性を取り上げました。加入者は12月7日まで、従来型のメディケアや、民間運営プランであるメディケア・アドバンテージ(Medicare Advantage)、処方薬保険などを選択できます。選択に伴う変更は2027年1月1日から適用されます。

一部プランの地域からの撤退と歯科保障の縮小

メディケア権利擁護センター(Center for Medicare Advocacy)の共同代表、デービッド・リプシュッツ(David Lipschutz)氏は、一部のメディケア・アドバンテージのプランが特定の地域から撤退し、歯科保障などの給付を縮小していると指摘しました。加入者の負担する費用が増える可能性にも言及しました。

これは、米国のすべてのメディケア加入者について歯科給付の縮小が決まったという意味ではありません。報道が扱っているのは一部の民間プランの変化であり、どの地域で何人が影響を受けるのか、歯科保障が金額にしてどれほど減るのかは示されていません。そのため、全国的な縮小の規模や、個々の加入者の追加負担額まで計算する根拠はありません。

食卓で相談員とファイルを広げて見る2人の高齢者
高齢者が相談員と一緒に保険選択の資料を確認する状況を表した写真。AI画像

薬代の負担も変わる2027年

来年の医療費の変化は、一方向に進むわけではありません。処方薬保険であるパートD(Part D)の年間自己負担上限は、今年の2,100ドルから来年は2,400ドルに上がります。保険が費用を負担する前に加入者が支払う標準免責額も、615ドルから700ドルに増えます。保険料負担を軽減していた連邦政府の時限的な補助プログラムは、今年末に終了します。

一方、15品目の薬には、メディケアが交渉した新たな価格が来年から適用されます。AP通信によると、米メディケア・メディケイドサービスセンター(CMS)は、これにより加入者の薬代負担が減ると予測しています。薬代を引き下げる措置と歯科給付縮小の可能性が併存しているため、保険の変更全体を一律の給付拡大や縮小と捉えるのは困難です。

プランごとの保障比較の必要性

医療政策研究機関KFFのメディケア政策プログラム責任者、ジュリエット・キュバンスキー(Juliette Cubanski)氏は、今回の選択期間は、必要な診療をより低い費用で受けられる選択肢があるかを評価する機会だと説明しました。保険料に加え、歯科保障の範囲や加入者の負担、居住地域でプランの提供が続くかどうかは、それぞれ別の比較項目になります。

韓国では、国民健康保険公団(NHIS)が高齢者向け歯科インプラントの保険給付の対象と本数を案内しています。満65歳以上の健康保険加入者や被扶養者のうち、歯が一部残っている患者は、生涯で2本まで保険給付を受けられます。一般の健康保険加入者の自己負担率は給付対象費用の30%で、歯がまったくない場合は、このインプラント給付の対象外です。国民健康保険公団の給付案内で確認できる基準です。

今回の米国のニュースは、民間運営プランが翌年に提供する給付を変更するという問題です。韓国のインプラント給付と比較する際も、高齢者が対象という共通点に目を向ける前に、どの治療をどのような条件で保障するのかを区別して読む必要があります。